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金色の背徳 第40話

2009/04/09 21:09 

「おはよう、だいぶ疲れていたのね」
 昼近くに起きだしてきた駿策に、繭美はいたわるように言った。朝の家事を一通り終えたようで、エプロン姿が日の光とともに眩しい。
「そうでもないけどな。まあようやく一区切りついたよ」
 新妻の淹れたコーヒーに口をつけ、昨夜の涼子との情事を思い返した。
――先生、異様なくらいに燃えてたな――
 まるで今宵限りの逢瀬という感じで、涼子は貪婪に彼を求めた。事実、駿策は女弁護士の中で三度果てたのだが、彼女はまだ物足りない様子でもあった。
 帰宅したのは午前三時で、繭美を起こさないようにベッドにもぐり込んだのが、つい先ほどのような気がする。
――これで涼子とも切れずに済んだ――
 そう思えば身体にのしかかる疲労感も大したことはない。彼女は充分すぎるほど悦んでいたし、駿策への信頼も倍増したはずだ。
「繭美、今日はどうするんだ?」
 キッチンで食器を整頓している背中に声を掛けた。
「午後からお父さんのお見舞いへ行くつもりだけど、あなたお昼ご飯は?」
 薄化粧した瓜実顔をこちらへ向ける。
「後で適当に済ますからいいよ。病院には俺も行こう。親父さんにはしばらく顔を見せていないからな」
「嬉しい、助かるわ。わたしだけだとわがままばっかり言って困るの」
 自分の夫が、義母や叔母と爛れた関係を結んでいることなど露ほども疑っていない、そんな無邪気な笑顔が彼の胸に突き刺さった。
「あ、そうだ。病院の帰りに買い物に付き合ってくれない? このところ出掛けてないから、いろいろ買いたいものがあるのよ」
「いいよ。今日一日お前の運転手に徹するさ」
 もともと一日中家で過ごすと決めていたのだ。それに買い物に付き合うことで、秘かに彼女を裏切っていることへの、ほんのわずかな罪滅ぼしにもなる。
「せっかくのお休みにごめんなさいね」
「いつも一人にさせちゃってるんだ、今日は何でも言うことを聞くよ」
 飲み干したコーヒーカップを手に立ち上がり、駿策はキッチンへ行く。
「じゃあ、もうひとつ。相談、じゃないけどちょっと聞いて欲しいことがあって」
 カップを受け取って流し台へ置くと、繭美はダイニングテーブルへ腰掛けた。弾けそうな笑顔に雲がかかっている。
「お父さんのことか?」
 義父の病状が悪化したのかと思い、駿策は彼女の正面に座った。
「覚えてる? この間、夜遅くに啓太さんがうちに来たって言ったでしょう?」
「ああ。俺に用があるとかで。でも帰ったんだよな」
 涼子と屋上プレイに耽っていた夜のことだ、彼はすぐに思い出した。
「あの時、啓太さん、少し様子がおかしかったのよ」
「おかしいって?」
「あのね。言いにくいんだけど……、わたしに、わたしに変なことしようとしたの……」
 うつむき加減で恥ずかしそうに言う……。



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