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十字架上の貴婦人 第8話

2009/06/29 21:09 

――な、なぜ……?
 答えの出ない疑問が、震える脳裏で繰り返される。
 夫にしか見せたことのない裸体が、何者とも知れない暴漢の目に晒されているのだ。この髪も肌も、太ももや乳房も、すべて夫だけに捧げるため愛しんできた。
 それがこんな形で……。
「この黒髪もいいぜ……。やっぱり日本人は黒髪だよな、奥さん。毎日手入れが大変だろうが、ありがとよ」
 鷲掴みにした髪の束に顔を寄せる。
 背中まで伸ばした黒髪は貴和子の自慢だった。最も自信があり、一番好きな部分でもある。
「やっと拝めた肉体だ、たっぷり楽しませてもらうぜ。まあ安心しな、きれいな肌に傷つけることはしねえから。俺にとっても大事な身体だからな」
 貴和子の思いを踏みにじるような笑みを浮かべ、男は下から乳房を持ち上げ、やや腰をかがめて乳首を口に含んだ。
「あっ……!」
 反射的に身体が震えた。
 得体の知れない生物に吸いつかれている恐怖、嫌悪感が激しく交錯する。愛する夫にさえしばらく触れられていない自分の肉体が、傍若無人な獣に犯されようとしているのだ。貴和子は悔しさで涙が出そうだった。
「へへへ……、高貴な味がするぜ。奥さん、いつも旦那はどうやってあんたを可愛がるんだ? ええ?」
 チュウチュウと音をさせながら乳首を吸われる。
 薄い桜色を残していた蕾が、どす黒く変色していくようだ。鋭い悪寒が背筋を走り、男に食いつかれている部分を切り落としてしまいたい衝動に駆られた。
「だ、誰? 誰……なの?」
 溢れる涙を堪え、目を閉じた貴和子は声を振り絞った。
――いったい何の恨みがあって……
 それに夫の部下が自分を拉致し、陵辱する理由が分からない。しかし夫の部下でなければ、あれほどはっきり書類の位置を指摘できるはずもないのだ……。
 肉体をいたぶられる恐怖と屈辱、さらにこの暴漢の正体と目的が、貴和子の脳裏を混乱させる。
「言っただろ。あんたをずっと狙ってたんだよ、俺は」
 貴和子の前に跪いた男は、だんだんと舌を下半身へ滑らせていく。麗しい曲線を描いたウエストから豊かなヒップへ、そして太ももへと這い続ける。
 ヌメヌメした熱を抱いた男の舌は、樹の蜜へ群がる昆虫のように、確実に貴和子の一点を目指していた。
「やっぱりいい匂いだな、奥さんのココ」
 男は貴和子の恥毛たちへ頬ずりをする。彼女はある限りの力を使って脚を閉じようと試みた。
「や、や、止めて……。お願い……だから……」
 貴和子は端正な顔を歪めた。
 ヌルヌルした唇が股間を襲う。彼女の懇願も虚しく、繁みをかき分けて奥へ奥へと入ってくるつもりだ。
「奥さん、脚を開けよ。なあ、いい思いをさせてやるからよ」
 強引に顔をねじ込もうとする男は、苛立ったように言った。閉じた太ももの隙間に両手を差し入れ、力任せに開こうとする。
「だめ、許して……、ゆ、許してぇ……」
 貴和子は懸命に抵抗し、不自由な首を振った。最後に残された女の聖域だ。そこを奪われては夫に顔向けできず、生きていくこともできない。
「開けって言ってるだろう!」
 男は声を荒げ、貴和子のヒップや腹部をやや強い調子で叩いた。白い肌が瑞々しい音を発し、男の手形に赤く染まった。
「お願い……、お願い……」
 自分が何故こんな辱めを受けているのかも分からないのだ。貴和子はただ首を振るばかりで、堪えていた涙がついに溢れ出した。
「芯の強そうなところも俺の好みだ……。奥さん……、俺はますますあんたが好きになったよ。だから手荒な真似はしたくないが、言うとおりにしないと少しばかり痛い目に遭うぜ。いいのかい?」
 獣の目をぎらつかせた……。




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